足りない栄養成分や機能成分を補給するもの
私たちが口から摂取するもののうち、医薬品(医薬部外品を含める)以外のものはすべて食品に該当します。したがってサプリメントはあくまでも食品であり、医薬品のように病気を治療したり、症状を緩和したりするものではありません。
サプリメントについての決まった定義はありませんが、一般に「体に必要な栄養成分や体によい効果をもたらす機能成分を”補う”食品」を指します。つまり、基本は食事であり、食事だけでは十分に栄養成分や機能成分を摂れないときに補給するのがサプリメントといえます。利用する前に、まずはふだんの食生活を見直し、そのうえで利用を検討しましょう。
表示を必ず確認し、注意事項を守りましょう
サプリメントは食品だから副作用はないと思っていませんか。卵やサバといった食品でアレルギーが出ることがあるように、サプリメントも誰にでも合うとは限りません。
野菜や魚の産地などを気にするように、サプリメントを選ぶ際にも、どのような成分をどのくらい含んでいるのかなど、確認することが大切です。特にアレルギー体質の人は原材料をよくチェックしましょう。表示されている摂取の目安量や注意事項は必ず守りましょう。
複数のサプリメントの使用、薬との併用に要注意
複数のサプリメントを使用するときは飲み合わせに注意が必要です。例えば、ビタミンAやビタミンDといった脂溶性ビタミンは体内で蓄積されるため、摂りすぎによる過剰症をもたらす可能性があります。
薬との飲み合わせにも気をつけなければなりません。サプリメントの成分によっては薬の作用を必要以上に強めたり、逆に弱めたりすることがあります。飲み合わせの悪い例として、ビタミンCと利尿薬、ビタミンDと強心薬、葉酸と抗てんかん薬などがあります。
こうした危険を避けるには、利用している、あるいは利用を検討しているサプリメントについて、受診時に医師や薬剤師に伝えることが大切です。また、お薬手帳にも購入したサプリメントの情報を記載しておきましょう。
なお、どんなサプリメントを選んだらよいかわからない場合は、薬剤師に気楽にご相談ください。体調の変化など、健康について何でも相談できる、かかりつけ薬剤師をもつことをおすすめします。