胸やけや胃もたれなど、胃の不調が続くことはありませんか?今回は、そんな症状を引きおこすことがある「逆流性食道炎」についてお伝えします。
【逆流性食道炎ってどんな病気?】
胃の中のもの(主に胃酸)が食道に逆流することにより、食道に炎症が起こる病気です。逆流時間が長くなると、食道の粘膜は胃酸に弱いため炎症を起こすようになります。
【どんな症状があるの?】
胸焼け/胃酸が上がってくる/胃もたれ/お腹の張り/喉の不快感/食べたものが喉や胸につかえる感じがする
【なぜ起こるの?】
胃酸の増加や、胃酸の逆流を防ぐ機能がうまく働かないことにより起こります。
【治療法は?】
薬による治療と生活習慣の改善がメインになります。「バレット食道(※)」などの合併症を伴うこともありますので、胃カメラ検査などで経過をみていくことが大切です。
(※)バレット食道:食道の組織が胃の粘膜に似た組織へ変性してしまい、食道癌に発展するリスクが高まる。
【生活の中で気をつけること】
・胃の中の圧を上げない:食べ過ぎない/よく噛んで食べる
・胃酸が食道に流れるのを防ぐ:食後2時間は横にならない/頭を高くして、右側を下にして寝るのは避ける
・胃の内容物の流れをよくする:脂肪の多い食事を控える
・胃酸の分泌を抑える:アルコール、香辛料、コーヒー、炭酸飲料、喫煙を控える
・腹部に圧をかけない:長時間の前かがみの姿勢をしない/ベルトや服でお腹を締め付けない
胃や食道の不快な症状が続くときは、市販薬で抑えるだけでなく、消化器科や内科の受診をおすすめします。
(参考)NHK健康チャンネル
~協会けんぽ福岡支部 メールマガジン 2022年3月31日発行より