〈爪は皮膚の付属器官〉
爪は皮膚の付属器官として位置付けられていて、爪のおかげで手を使った作業や足を使う運動が格段に向上します。年齢や季節により、手と足でも伸びる速さや硬さは違いますが、一生伸び続けます。
〈爪と健康〉
健康な爪は薄いピンク色しています。表面も滑らかです。
身体が貧血になると赤みが減って青白く見えます。また、血液の中の酸素の量が少ないと爪を押してピンク色に戻る時間が長くかかったりします。慢性の腎臓病になると、白っぽくなるといわれています。
〈爪の変形と病気〉
爪の変化は身体の状態を表す情報のひとつです。体調の変化の参考として日頃から爪の状態を知っておくといいでしょう。
○爪の縦シワ
主な原因は乾燥と老化です。ハンドクリームなどきちんと塗るようにしましょう。
○爪白癬
カビの一種である白癬菌(水虫の原因)が皮膚から爪の中に侵入するためにおこります。爪は厚くなり色が濁って見えるようになります。早めに皮膚科を受診し、処方された内服薬を指示どおりに飲むことで改善が期待できます。
○スプーン爪
爪が反り返った状態です。原因は指の腹に爪が支えられる以上の力が毎日使われることにあります。爪を切るときに両端を短く切らないようにします。また、鉄欠乏症貧血の場合も爪が弱くなるためにスプーン爪になる傾向があります。
○巻き爪
爪の先端が内側に巻いたように変形した状態です。小さい靴や過体重などが原因となることもあります。
○陥入爪
爪の両端が周囲の皮膚に食い込んで、痛み、炎症、感染を引き起こした状態です。爪を切る時に両端を切り込みすぎないようにし、症状が出たら、皮膚科を受診しましょう。
〈正しい爪の切り方〉
爪の切り方がよくないと様々な爪のトラブルの原因になります。
・爪のカドが皮膚より前に出るように切ります。短く切りすぎないよう心がけましょう
・爪を丸く切った場合に爪のカドが皮膚に食い込むようなら、なるべく直線になるように切りましょう
・爪の白い部分を全部切ったり、白い部分とピンクの部分を無理に平行になるように切ったりしないように注意しましょう
~協会けんぽ 福岡支部メールマガジン 第95号 おっしょい!!健康情報 より