〈禁煙をはじめる前に〉
禁煙をはじめると様々な離脱症状が現れます。特に、開始後3~5日目に強い症状が起こることを予め心得ておくといいでしょう。つらい時は、禁煙しよう!と決めた時の動機を文字に記しておいて、その都度立ち戻りながら乗り越えましょう。
①禁煙の動機を記入する
②スタート日を決める
③節煙ではなく思い切って禁煙を!
徐々に本数を減らすよりも、思い切って断煙(卒煙)した方が成功率が高くなります。
〈禁煙のプレゼント〉
禁煙は始めた直後から多くのメリットがあります。
直後 → 周囲の人をタバコで汚染する心配がなくなる。
20分後 → 血圧と脈拍が正常値まで下がる。手足の温度が上がる。
8時間後 → 血中の一酸化炭素濃度が下がる。酸素濃度が上がる。
数日後 → 味覚や嗅覚が改善する。歩行が楽になる。
2週間~3ケ月後 → 心臓や血管など、循環器機能が改善する。
1ケ月~9ケ月後 → 咳や痰などの症状が改善する。呼吸器感染症にかかりにくくなる。
2~4年後 → 虚血性心疾患や脳梗塞のリスクが約35%減少する。
5~9年後 → 肺がんのリスクが非喫煙者と同じレベルまで低下する。
禁煙すると、喫煙時よりも、確実に健康状態が改善されます。成功した人の経験談として、「食べ物が美味しく感じる」「胃の調子や、目覚め、顔色がよくなった」などの体調変化に加え、「自分に自身がついた」といった精神面での効果を感じている方も少なくないそうです。禁煙は年齢や性別に関係なく、長く続けるほど効果も大きくなります。タバコに蝕まれた体も次第に健康を取り戻し、やがて非喫煙者レベルにまで近づくことも可能です。
禁煙は山登りに似ています。成功するまでには、山あり谷あり、ひとりでは険しい道もあります。けれども、禁煙外来や家族・仲間のサポートがあると前に進みやすく、一歩ずつ上って行けば必ずゴールに巡り着く事が出来ます。
まずは一歩踏み出してみましょう。
〈禁煙成功の最大のコツ!〉
禁煙は長年の喫煙習慣を断ち切る必要があるため、勇気と努力が必要です。ニコチンによる依存症は手強いので、禁煙できないのは自分の意思が弱いせいではなく、「ニコチンのせい」なので気落ちすることはありません。失敗を気にせず気軽に何度も取り組みましょう。
禁煙外来を受診するなどして様々な分野の力を借りることを検討してもいいでしょう。
~協会けんぽ 福岡支部メールマガジン 第106号より