胃がんは依然として高い死亡率
胃がんは長年日本人のがん死亡率のトップを占めていましたが、最近では食生活の変化や健診受給率の向上などにより減少傾向にあります。ですが依然として日本人に多いがんであることに変わりはありません。
ピロリ(ヘリコバクターピロリ)菌と胃がん
ピロリ菌に感染すると、菌が出す毒素が胃壁を傷つけ、急性胃炎や胃潰瘍の原因になります。感染は日本人に多く、胃がんの患者さんに多いことがわかっています。呼気や血液、尿などで簡単に検査でき、薬での除菌治療が可能です。
胃がんの症状はどんなものがある?
○初期・・・自覚症状なし
○進行すると・・・食べ物がつかえる感じ、食欲がない、なんとなく胃が重いなど
○さらに進行すると・・・食べ物が飲み込みにくい、吐き気、貧血、食べ物の好みが変わる、真っ黒な便が出るなど
早期発見には健診を!
胃がんは、自覚症状がない初期に見つけて治療をすることが最も重要です。そのためにも積極的に胃がん健診を受けましょう。
35歳から受診できる「協会けんぽの生活習慣病予防健診」を利用すれば、すでに胃がん健診が含まれていますので便利でお得です。また、胃部X線検査(胃透視)での実施が通常ですが、胃部内視鏡検査(胃カメラ)に替えることもできます(一部負担額あり)。詳細は協会けんぽにお問い合わせください。
健診で精密検査が必要と判定されたら、速やかに必ず医療機関へ受診しましょう。
胃がんを予防する生活を心がけましょう
○食べ過ぎや熱すぎる食事など、胃に負担をかける食べ方をやめましょう
○魚や肉など焼け焦げは食べ過ぎないようにしましょう
○発がんを抑制する作用のある緑黄色野菜や果物、牛乳を積極的に取りましょう
○アルコールや刺激物の取り過ぎに注意し、タバコは禁煙しましょう
アルコールとタバコを同時に取ることは、さらにがんのリスクを上げると言われています
○塩分の多い食品を控えましょう
高塩分食は、胃の粘膜に負担をかけ、胃がんを発症する要因のひとつとされています
酸味・香り・うま味を生かした味付け、麺類の汁は飲まない、味つきのごはんや寿司などを食べ過ぎない、醤油やソースなどをかけ過ぎないなど、減塩に取り組んでみましょう
~協会けんぽ 福岡支部メールマガジン 第111号より