蜜を避けられるとアウトドアレジャーが人気を集めています。山や海へ出かける計画をすでに立てている人も多いことでしょう。レジャー中はつい気が緩みがち。ケガや事故に十分に注意して、夏を大いに満喫しましょう。
肌を出さない服装で虫刺されを防止
キャンプやハイキングで野山に行くと、虫に刺されることがあります。マダニやスズメバチなどのように生命に及ぼすことがある虫もいるので、刺されないように気をつけましょう。
虫刺され対策の一番のポイントは、できるだけ肌を出さない服装をすることです。長袖、長ズボンの着用はもちろんですが、首もタオルなどで覆います。スズメバチは黒色のものや濃い色のものに対して向かってくることが知られているので、服や帽子は白っぽい色のものを選ぶと良いでしょう。虫よけスプレーを使用するのも良い方法です。虫よけスプレーはマダニや蚊、アブなどの吸血性の虫に防御効果があります。
虫に刺されたときは、患部をきれいな水で洗い清潔にしたあと、かゆみや炎症を抑える市販の塗り薬を塗布します。それでも症状が改善しなかったり、発熱や頭痛などが現れたりしたときは、速やかに医療機関を受診してください。
水辺で安全に遊ぶための知識と装備が大切
夏は水の事故が増える季節です。去年の警察庁の報告によると、水の事故の52.2%が海、35.9%が河川で発生しています。
海や川には、急に深くなっているところや水温の変化が激しいところ、急に流れが強くなる場所などがあります。海水浴は「遊泳区域」で行うようにし、「危険」や「遊泳禁止」などの標識がある場所には近づかないようにしましょう。子ども(中学生以下)の場合は河川での事故が多く発生しています。川では天気の変化に注意し、必ずライフジャケットを着用します。子どもから目を離さないようにし、子どもだけで遊ばせないようにしましょう。
水泳や釣りは、体調不良や睡眠不足のときは控えましょう。また、飲酒をすると危険なので絶対にやめましょう。ボートや船に乗るときもライフジャケットを必ず着用します。その際、体に合ったもの、および国の基準に適合したものを選びましょう。
ねんざや打撲は「RICE」で応急処置
登山やハイキングなどの最中にねんざや打撲などの外傷を受けたときは「RICE」で応急処置をしましょう。痛みや腫れを抑えられます。
R:Rest(安静)・・・副木やテーピングなどで患部を固定し、腫れや血管・神経の損傷を防ぎます。
I:Ice(冷却)・・・痛みを軽くし、内出血や腫れを抑えるために患部を氷で冷やします。
C:Compression(圧迫)・・・内出血や腫れを防ぐために、腫れてきそうな部分にスポンジやテーピングパッドを当てて軽く圧迫します。
E:Elevation(挙上)・・・患部を心臓よりも高く持ち上げることで腫れを抑えられます。
なお、虫刺されの薬の選び方など、夏のレジャーの安全対策でわからないことがあるときは薬剤師に気軽にご相談ください。
~classA 薬局の健康情報紙 ライフ 2022年8月号より