良い睡眠で心も体も健康に!

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睡眠の質や時間が心身に影響することが、様々な研究によって明らかになってきた現在、2014年に厚生労働省が行なった「国民健康・栄養調査」では、日本人の5人に1人が「睡眠で休養が十分にとれていない」と回答しています。この背景には、社会の高齢化、健康感の欠如、持続するストレス、”24時間社会”における生活リズムの乱れ、ライフスタイルの多様化など、さまざまな要因が関係していると考えられます。

睡眠時間が短くなると、満腹感を起こすホルモン(レプチン)の分泌が低下して食欲を増進させるホルモン(グレリン)の分泌が増えたり、糖をエネルギーに変換するインスリンの働きが悪くなったりするため、肥満や糖尿病などの生活習慣病を起こしやすくなります。

また、心の健康にも大きな影響を与えます。

65歳以上で寝付きの悪い人は、3年後にうつ症状(抑うつ気分)を持つ確率が非常に高くなるという報告や、アルツハイマー型認知症の患者さんの脳内で大量に見られる老廃物(アミロイドβたんぱく)は、睡眠によって排出されるため、睡眠量の不足や質の低下により、その蓄積が促進されるとの報告もあります。

就寝前の良い行動・避けるべき行動とは・・・

★起床時間を同じにする(朝6時~7時に起きて太陽の光を浴びる)sick_narcolepsy (1)

★朝食を摂る(朝の目覚めを促し、睡眠と覚醒のリズムにメリハリをつける)

★適度な運動習慣をつける(入眠を促進し、夜中に目が覚めるのを減らす)

★入浴は就寝する1時間前までに済ませる(運動と同じようにいったん体温を上げる事で、眠りにつく時に体温が低下し眠りやすくなる)

★寝る前(30分から2時間)は照明を暗くする(TV・パソコン・スマホの画面を見るのもやめてみる)

★就寝前の夜食はやめる(内臓が休めず胃などに負担がかかる)

★寝酒をやめる(アルコールは睡眠導入作用があっても利用作用も強く、睡眠が浅くなるなど熟睡感が得られない)

★就寝前の喫煙をやめる(煙草のニコチンは覚醒作用がある)

★寝る前はコーヒー・紅茶・緑茶・ココア・栄養健康ドリンク剤などは避ける(カフェインが多く含まれ、覚醒作用は3時間程度持続し、利尿作用もあり、睡眠の質を落とす)

睡眠時間は人それぞれで「日中に眠気がなく、活発に活動できる状態の日」の睡眠時間が自分にとっての十分な睡眠時間です。それでも睡眠の質が改善しない時は、病気が潜んでいる場合もありますので、病院受診などをお勧めします。

※参考文献 厚生労働省HP「健康づくりのための睡眠指針2014」 一般社団法人 日本健康生活推進協会 日本健康マスター検定公式テスト(日本医師会監修)より

~協会けんぽ福岡支部 メールマガジン 2022年8月31日発行


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