【禁煙の方法は大きく分けて2つ】
1.何も使わず完全に自力で禁煙する。または、薬局・薬店で買える禁煙補助薬を利用し自力で禁煙する方法
2.禁煙外来を受診し、医師の指導のもとで、薬局では購入できない禁煙補助薬を利用する方法(禁煙治療)
どちらの方法を選んでも、禁煙の気持ちが固まったら・・・
★禁煙の開始日を設定しましょう! 禁煙開始の意欲が高まります。
★吸いたい気持ちの対処法を練習しましょう! 吸いたい気持ちは3~5分です。深呼吸・水を飲む・歯磨き・運動など、自分にあった対処法を事前に考えておくと、コントロールができます。
毎年、喫煙者の約3分の1が禁煙を試みていますが、ほとんどの人が自力で行っているため、1年以上の禁煙に成功できる人は、わずか1~3%であるという報告があります。しかし、自力で禁煙する人と比べて、禁煙治療で5回の診察すべてを受けた人は、治療終了時で約75%、治療終了9ヵ月後でも約50%の人が禁煙に成功しているという報告があります。
【禁煙治療について】
禁煙治療は、要件を満たしていると保険適用になります。
・保険適用となる治療期間は、12週間に5回の通院です。5回のうち2~4回目は遠隔治療(オンライン治療)を行っているところもあります。
・費用は、健康保険自己負担割合が3割の場合、13,000~20,000円程度です。
・2020年からは、「禁煙治療用アプリおよびCO(一酸化炭素)チェッカー」(※)も保険適用となりました。加熱式たばこ使用者も対象です。
※禁煙治療用アプリおよびCO(一酸化炭素)チェッカーとは・・・喫煙者自身のスマートフォンにインストールして使用するアプリと、自分で吐く息の中の一酸化炭素濃度を測って喫煙状況をモニタリングできる器械を組み合わせた製品のこと。
【禁煙治療の内容】
・ニコチン依存症の判定
・呼気一酸化炭素濃度測定(吐く息がたばこでどのくらい汚れているか)
・ニコチン依存度に合わせた処方
・禁煙に対するアドバイス(禁煙を楽にできるためのコツなど)
現在、禁煙補助薬の不足などにより禁煙外来を中断している医療機関があります。事前に日本禁煙学会ホームページ「禁煙治療に保険が使える医療機関」を調べて、確認の電話をしてから受診することをお勧めします。
※参考文献:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト eーヘルスネット
国立がん研究センター がん情報サービス 日本禁煙学会
~協会けんぽ福岡支部メールマガジン 2023年7月31日発行より