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ジェネリック医薬品とは?
後発医薬品とも呼ばれます。
開発コストがあまりかからないため、薬代の負担を軽くできる経済的な薬です。
新薬と、色や形、味などの添加剤が異なる場合があります。
添加剤は、それ自体では人に対して薬理作用がなく、安全性も確認されたものが使われていますが、まれに添加剤が合わない等の理由で、薬を変更した後に気分が悪くなる、発疹がでるといったこともあります。
温湿布と冷湿布、どちらを使えばいい?
冷やすタイプの湿布で主に赤く腫れ、熱を持ち、痛みがある状態の時に用います。
特に打撲や捻挫、肉離れなどの、急激な炎症が起きている、最初の5~7日間に使われることが多い湿布です。
<温感湿布>
温めるタイプの湿布で慢性的な腰痛、肩こりなど患部が硬く、冷たい症状で動かすと痛みを伴う状態に使われます。
温感湿布は皮膚刺激が強くかぶれやすいので、お風呂に入る30分~1時間前にはがしておくことが必要です。
どちらのタイプを使用したらよいか判らない場合は、一般的に患部を冷やすと気持ちが良い場合は冷感タイプの湿布、患部を温めると気持ちが良く、お風呂に入ると患部の痛みが和らぐ人は温感タイプの湿布を使うと良いでしょう。
抗菌薬ってどんなもの?
細菌が増えるのを抑えたり、殺す作用があります。
ウイルスには効果はありません。
抗菌薬のうち、微生物からつくられたものを抗生物質と呼びます。
化学的に合成された合成抗菌薬も多数あるため総称して抗菌薬と呼ばれます。
抗菌薬の種類によって効果のある細菌が異なるため
病気の原因となる細菌に応じた抗菌薬を選択することが大切です。
また、処方された抗菌薬は、重篤な副作用がない場合
用法、用量をまもりきちんと最後まで用いることが大切です。
途中で止めたりきちんと服用しないと、大きな社会問題となっている抗菌薬に抵抗力をもった耐性菌の出現に繋がる恐れもあります。
ステロイド剤ってどんなもの?
飲み薬や注射薬、吸入薬、塗り薬、目薬などがあり、喘息、関節炎、皮膚炎など様々な病気の治療薬として用いられています。
使用する事が多いステロイドの塗り薬は、飲み薬に比べ手軽に使用できるイメージがありますが、用法・用量を守ることは大切です。
1日に2~3回塗るのが一般的な塗り方です。
出来るだけ薬の必要な部分だけに塗るようにします。
作用の強さによりランク分けされており、症状や塗る場所によって使い分けられることが多くあります。
したがって、手に塗るように出されたステロイドの塗り薬を顔に使用することは避けた方が良い場合があります。
坐薬を上手に入れる方法は?
・なるべく排便を済ませておく
・手(指)を石鹸などでよく洗い清潔にする
・坐薬をどちらから入れるのか確認する
・坐薬の先を少し体温で溶かすか、水などをつけると入れやすくなる
・肛門をぬるま湯か水で濡らしておくと入れやすくなる
・肛門に指先で押し込む(目安として幼児:約1.5m、成人:約2.5cm)
・挿入後、トイレに行きたくなるが、坐薬が出てしまうので我慢する
(指やテッシュなどで10~20秒程度肛門を軽く押しておく)
△坐薬の切り方
包装から取り出して切ろうとすると手の体温や室温で溶け上手く切りにくいので 包装から取り出さず、包装の上からハサミやカッター等で斜めに切り、切り口の反対側から挿入する。
切った残りは捨てる。
塗り薬は普通どのくらいの量をつければよい?
一般的に軟膏やクリームを外用する場合、約0.5gを成人の両手の面積くらいの範囲に塗るのが目安と言われています。
チューブの軟膏、クリームであれば、人差し指の先端から第1関節まで押し出した軟膏の量が約0.5gで、この量を1FTU(finger-tip unit:フィンガー・ティップ・ユニット) と表します。
ローションの場合には、1円玉(直径2cm)くらいの大きさの量が1FTU であり、この量で成人の両手分の面積に塗るのが目安とされています。
ただし、1回に塗る量の上限が決められている塗り薬もありますので、医師の指示に従って下さい。
薬は水以外で飲んではいけないの?
あまり熱いお湯で飲むと分解してしまう可能性がある薬もあるので注意が必要です。
また、解熱鎮痛剤などは、多めの水で飲むことで胃の保護にもなります。
逆に薬を水なしで飲むと薬が溶けずに吸収が遅れ効果が現れにくくなる場合があります。
また、食道に引っかかったり、くっついたりすることで食道の粘膜がただれてしまう危険もあります。
また、粉薬などでは、気管から肺に入ってしま い、肺炎を起こした例もあります。
コーラやジュース、牛乳などで薬を飲むと、薬の成分にもよりますが、一般的には吸収が遅くなったり、悪くなったりして、十分な効果が発揮されないこともあります。
緊急の場合を除いては、水またはぬるま湯以外では飲まない方がよいでしょう。
また、グレープフルーツジュースで血圧降下薬(一部のカルシウム拮抗薬)などを飲むと、薬の分解が抑えられて作用が強く出てしまうことがあります。
薬とアルコールを一緒に取ると、肝臓はアルコールを優先的に分解しようとします。
そのため薬の分解が遅れ、薬の作用が強く出ることがあります。
薬の保管で注意しておくことは?
高温・湿気・日光は避ける
・一般的には30℃以下で保存
・夏の車の中は高温(50℃以上)になるので薬を置かない
・直射日光を避ける
・冷所保存とあるものは冷蔵庫に保存する
・凍結する場所は不可(間違って凍らせた薬は使用しない)
◆区別して保存
水虫薬を目薬と間違え、目にさすという事故なども多いので注意が必要です。
小さい子どもの手の届かないところに保管する。
(タンスの上など、手の届かない場所に置きましょう)
◆他の容器にいれかえない
遮光や防湿など薬の性質に応じた包装をしてあるため、自己判断でパッケージから取り出してバラバラにしたり、別のビンに入れ替えたりすることは避けてください。
◎薬局で包装から出して調剤する場合は、問題ないことを薬剤師が確認しています。
薬と相性の悪い食べ物があるってホント?
薬と食品の間にも飲み合わせの悪いものがあり、薬の作用が強く出たり、逆に弱まってしまうなどの影響が現れ場合があるため注意が必要です。
代表的なものとして、以下の様なものがあります。
【ワーファリンと納豆】
血液を固まりにくくするワーファリンは、血液を固まらせる作用があるビタミンKの働きを抑えることで作用を現わします。納豆に含まれている納豆菌は腸内でビタミンKを作る働きがあるためワーファリンの作用を弱めてしまいます。
納豆だけでなくクロレラや青汁などもビタミンKを多く含む健康食品ですので、ワーファリンを服用されている方は摂取を避けてください。また、緑黄色野菜や海藻類の大量摂取も避けた方が良いでしょう。
【降圧剤とグレープフルーツ】
カルシウム拮抗剤と呼ばれる降圧剤の一部とグレープフルーツとの組み合わせにより、過度な血圧低下や頭痛、ふらつき、動悸などがあらわれたりする可能性があります。
これはグレープフルーツの成分により、薬を分解する物質の働きが抑えられ薬の作用が強く現れるためとされています。
また、カルシウム拮抗剤のほかにも脂質異常症の治療薬や睡眠薬、血液の固まりにくくする抗血小板薬などの中にもグレープフルーツとの相互作用が報告されてるものがあるため注意が必要です。
ちなみに、ハッサク、ブンタン、バンペイユなどもグレープフルーツと同様に注意が必要ですが、オレンジやミカンなどは相互作用が現れる可能性は低いと考えられています。
【薬とアルコール】
アルコールは一部の糖尿病治療薬、睡眠薬、精神安定剤などの効果を強めることがあります。
また、ある抗生物質はアルコールが体内での分解を抑え、悪酔いと同じような状態を引き起こすことが知られています。いずれにしても、薬を服用しているときはアルコール摂取は控えた方が賢明です。
【薬とセイヨウオトギリソウ】
セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)は気分を安定させリラックス効果があることが知られており、そのエキスを含む健康食品が販売されています。
セイヨウオトギリソウに含まれる成分が喘息の治療薬や強心剤などの肝臓での分解を促し、薬の効果を弱くすることがあります。
セイヨウオトギリソウを摂取する場合は、必ず事前に医師または薬剤師にご相談ください。
その他にも以下の様な相互作用も知られています。
◆吸収低下
・牛乳(カルシウム)とテトラサイクリン系、ニューキノロン系、セフェム系抗菌薬
◆紅潮、発汗、悪心など
・魚(ヒスチジンを多く含むマグロ、ブリなど)とイソニアジド
◆頭痛、血圧上昇など
・チーズ、ワイン(チラミン含有物)とイソニアジド、シメチジン
◆作用増強、不眠、いらいらなど
・コーヒー、紅茶、緑茶(カフェイン)とテオフィリン、アミノフィリン
◆不眠、いらいらなど
・コーヒー、紅茶、緑茶(カフェイン)とフルボキサミン
◆作用増強
・コーヒー、紅茶、緑茶(カフェイン)とアスピリン
・アルコールとアセトアミノフェン
◆効果減弱
・タバコ(喫煙者)とテオフィリン
ここに挙げている相互作用以外にも様々なものがありますので、注意が必要です。
食後・食前・食間というのは具体的にどのタイミング?
また、これ以外にも食直前や食直後、就寝前、時間指定の薬もあります。
いずれにしても正しい飲み方をしないと効果がでなかったり、副作用が現れ易くなったりすることがありますので、決められた服用時間を守りましょう。
◇食直前 → 食べる直前
◇食 前 → 食事前約20~30分
◇食直後 → 食事の直後
◇食 後 → 食事後20~30分
◇食 間 → 食事後約2時間
◇起床時 → 朝、起きてすぐ
◇就寝前 → 寝る約30分前
◇頓服(屯服/とん服) → 症状が出たとき(服用間隔や回数指示の範囲内で)
薬によって1日1回,2回,3回服用とあるのはなぜ?
薬の服用回数は、薬の効果の持続時間によって決められています。
薬を飲み忘れたからといって、2回分を同時に飲んではいけません。
<服用間隔の目安>
◇1日3回服用の場合 → 4時間以上
◇1日2回服用の場合 → 5時間以上
◇1日1回服用の場合 → 8時間以上
処方箋の領収書の点数と料金の関係は?
領収証の各項目の枠内にある「点」とは、診療報酬点数のことで、1点の単価は10円です。
1.調剤技術料
調剤技術料の欄には、「調剤基本料」「調剤料」の点数が記入されています。
(1)調剤基本料
「調剤基本料」は、『薬局機能を評価』として算定される基本料金で、処方せん1回につき所定の点数が算定されます。(保険薬局の条件によって、点数が異なります)
なお、「基準調剤加算」や「後発医薬品調剤体制加算」等の加算もあります。
(2)調剤料
「調剤料」は、『薬を調剤する技術(作業)』に対して算定され、薬の種類(内服薬、屯服薬、外用薬、注射薬)や処方日数等によって異なります。
飲む時間帯ごとに薬を一包化したり、錠剤を粉状するなどの特別な対応を行った場合には、点数が加算されることもあります。また、在宅の患者に調剤を行なった場合の加算もあります。
2.薬学管理料
「薬学管理料」は、患者さんに薬の飲み方を指導したり、薬に関する情報を提供した場合に算定するものです。
算定される主な項目には次のような項目があります。
(1)薬剤服用歴管理指導料
「薬剤服用歴管理指導料」は、保険薬剤師が患者さんに対し、個別に作成した薬歴簿等を管理し、薬の服用歴等を確認し、薬剤の情報提供や適切な指導等を提供したときに算定されます。
この管理料を算定する場合には、服薬指導において、お薬手帳を通じた情報提供、処方薬の相互作用や薬物アレルギー、副作用のチェック、残薬確認等を行うことになっています。
特に安全管理が必要な医薬品の服薬指導や乳幼児への服薬指導・確認等を行った場合には、点数が加算されることもあります。
(2)在宅患者訪問薬剤管理指導料
「在宅患者訪問薬剤管理指導料」は、在宅療養を行っている患者さんで通院困難な場合に、医師の指示に基づき、薬学的管理指導計画を策定し、患者さんの自宅等を訪問し、薬学的管理指導を行い、医師に対して訪問結果の情報提供を文書で行った場合に算定されます。
(3)かかりつけ薬剤師指導料
「かかりつけ薬剤師指導料」は、施設基準に適合している保険薬局において、要件を満たした保険薬剤師が、医師と連携して患者さんの服薬状況を把握し、同意を得た患者さんに対して服薬指導等を行った場合に算定されます。
3.薬剤料
「薬剤料」は、調剤料の所定単位につき、使用薬剤の薬価が15円以下である場合は1点とし、15円を超える場合は10円又はその端数を増すごとに1点を加算(薬価を五捨五超入して点数に換算)します。
例えば、内服薬(内服用滴剤以外のもの)については、「1剤(※)1日分」が所定単位とされています。
「内服薬A」(27.4円/錠)を10日分だと、1日分あたりの点数は
27.4円×1錠=27.4円 ⇒3点 となります。
これが10日分あるので、薬剤料は3点×10日分=30点 となります。
※この場合の「1剤」は2種類以上の薬剤があったとしても、服用時点が同一であれば、まとめて「1剤」として算定します。
(服用方法が異なる等の場合は、別剤として算定されることもあります)
4.特定保険医療材料料
「特定保険医療材料料」は、在宅での自己注射が認められた注射薬に伴い使用が認められた医療材料(注射針等)の料金です。
5.負担額
保険の適用される部分の負担額は、合計額に自己負担割合を乗じた金額で、10円未満は四捨五入します。
保険適用の医療費の合計額が、3,710円で、自己負担割合が3割の場合、
負担の金額は、3,710円×0.3=1,113円 ⇒ 1,113円 となります。
処方せんに有効期限はある?
処方せんが発行された日を含めて4日間になりますのでご注意ください。
土日・祝日など連休がある場合でも、それは考慮されませんので、連休に入る前に処方せんをもらった場合は要注意です。
処方せんに期限がある理由は、医師が処方せんを発行する際、患者さんを診察した時点の症状、状態に合わせ薬を処方します。
しかし、日数が経過すると症状、状態が変化するため、薬を服用しても合わない可能性があります。
患者さんにとって最善の治療を実施するために処方箋の期限はとても重要です。
可能な限り処方せんは発行された直後に薬局に行き薬をもらい、特段の指示がない場合には、その日から薬の服用を開始することが望ましいと考えられます。